意味による指定

動詞・助動詞活用形の振り分け

では、次に動詞・助動詞の活用形による意味の振り分けを考えます。

例えば、「OKする」
という基本形の活用形を考えると、
肯定形 OKする
否定形 OKしない
受動形 OKされない
過去形 OKした
未来形 OKするだろう
仮定形 OKしたら
命令形 OKしろ
などと、様々な活用形が考えられます。

今回はこのうちシナリオで判別したい活用形は以下の通り絞り込みました。

OKする  (肯定形)
OKされる (受動形)
OKしない (否定形)
OKされない(受動形+否定形)

該当するシナリオは以下です。

ここでは、
太郎が花子に  ${OKする}
太郎が花子から ${OKされる}
太郎が花子に  ${OKしない}
太郎が花子から ${OKされない}

のように、それぞれの活用形ごとにフレーズ辞書を作っています。

このようにせず、基本形${OKする} だけを用いて、


太郎が花子に  ${OKする}
太郎が花子から ${OKする}れる
太郎が花子に  ${OKする}ない
太郎が花子から ${OKする}れる${ない}

のようにしても構いませんが、こうした場合、助動詞が末尾に来るため、そのまた末尾に助詞や助動詞が来るような言い回しは拾えません。

上のように、 「OKしないだろう」 と発話しても、意図したシナリオにヒットしていません。

よって、「OKしないだろう」のような表現は、以下のようにフレーズ辞書に活用形を(表層形に)記入することで拾わせました。

また、こうすることで、他の表現のシナリオとの順序が意図通りにならず、ヒットしないという問題も解決できます。

なお、動詞(OKする、OKされる、OKしない、OKされない)部分に必須指定がなくとも機能している場合は、必須指定を使う必要はありません。 よって必須指定は使用していませんが、言い回しをカバーするため辞書の活用形(表層形)への記載パターンは多くなっています。

このように、手間はかかっても辞書に細かく記載をすることで動詞・助動詞の活用形を振り分けることができました。

results matching ""

    No results matching ""