「必須指定」の活用例2

ユーザ発話に
「保護シートを剥がす」と記載した場合と、
「保護シートを剥がして」と記載した場合を例に考えます。

実際のシナリオは以下の通りです。
「保護シートを剥がす」と話しかけると、保護シートに関する発話の選択肢を表示します。

「保護シートを剥がして」と話しかけると、保護シート貼り替えをスタッフが代わって行うサービスを案内します。

この場合、ユーザが 「保護シートを剥がす」と発話した場合、以下のようになります。

「保護シートを剥がす」と発話したにも関わらず、
「保護シートを剥がして」というシナリオが候補第一位となっているため、
「保護シートを剥がす」というシナリオにヒットしていません。

「剥がす」という同じ動詞を用いているため、このように意図せぬ不具合が出ることがあり得ます。
「剥がす」も「剥がして」も同じ基本形「剥がす」の動詞であるため、シナリオ上での区別が難しいのが現状です。

そこで「必須指定」を使用します。

「保護シートを剥がして
      ↓
「保護シートを<<剥がして>>

と必須指定すれば「剥がして」と発話しない限りこのシナリオにはヒットしません。

このように変更すると、デバッガでも以下のようになります。

「保護シートを剥がす」と発話した場合にも 「保護シートを<<剥がして>>」というシナリオは候補から除外されており、もともと想定していた「保護シートを剥がす」というシナリオにヒットするようになりました。

このように、必須指定も活用することで、同じ基本形の動詞も言い回しを固定して区別することが可能です。

通常動詞は基本形を入力すればその言い回しである活用形をカバーします。

しかし必須指定の<< >>で囲んだ部分については、辞書を使う場合も使わない場合も、記載されている表現しか対応しないという特性があるため、このような活用を可能としています。

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